「数」4.4 四元数と3次元の回転
今回はこの文章の一番の目的である「四元数を用いた3次元回転の表現」についてがテーマです。まずは四元数の積の構造を崩さないような変換がどのような形になるのかを見た上で、それの特別な場合が鏡映変換になることを示します。次に回転を鏡映変換の ...
「数」4.3 四元数とベクトルの演算―内積・外積との関係
前回は、四元数の計算規則を確認しました。今回は、特に積の計算をベクトルとの関係で見通し良くする方法について見ていきたいと思います。
四元数の積とベクトルの積前回も計算した純虚四元数の積を再掲します。
\begin{ ...
「数」4.2 四元数の計算規則
キーワード:四元数、共役、絶対値
今回は、前回導入した四元数の計算がどのように行われるのかということを見ていきましょう。四元数の3つの虚数単位どうしの計算規則から、四元数の計算規則を導いていきたいと思います。また、複素数と ...
「数」4.1因数分解と四元数
ついにここから四元数の話です。
まずは、四元数の発見の話からです。
因数分解の拡張少し前の議論を思い出しましょう。中学で習う因数分解の公式(和と差の積)、
\begin{equation}
x^ ...
「数」3.1 数学をルールから捉える―抽象代数学・群について
今回の話は、少しわき道にそれるようにも見えるかもしれません。しかし、四元数の性質を考える前に、計算のルールに着目した考え方である「抽象代数学」について触れておきたいと思います。というのも、四元数はこれまでの複素数と違ったルールで計算さ ...
「数」2.3 虚数はどこにある?-複素平面の考え方
偏角と積
回転と複素数
オイラーの公式
今回のテーマは、「虚数はどこにあるのか?」です。前にみたように、実数は数直線を隙間なく埋め尽くしているので、そこに ...
「数」2.2 因数定理と代数方程式の解の探し方
すべての代数方程式に解が存在することがわかりました。では、その解を実際に求めるにはどうしたらいいでしょうか?
2次・3次・4次の方程式には解の公式があることはすでにふれました。つまり、4次
「数」2.1 代数方程式と複素数
ここからは第2章「代数学の基礎」となります。
これまでは自然数に始まり、整数、有理数、実数と数を広げてきました。そこには引き算、割り算、平方根などの、新しい問題(計算)を、数の概念を広げることによって解けるようにしていくと ...
「数」1.4 実数は数えられない
さて、最初に目次のページで触れたように、実数は必ず小数で表すことができるのか、ということについて考えてみます。実数であるということは、その実数に収束する有理数のコーシー列が存在するということです。
ここ ...
「数」1.3 実数とは何か
キーワード:実数・完備・連続
前回、「有理数でない数」というのが存在するところで終わったのでした。今回は、この「有理数でない数」つまり無理数がどのようなものか考えていきたいと思います。
典型的な無理数としては、 ...